正解!
 
 神戸岩を構成している「チャート」は、およそ1億5千年前頃に、深い海の底でプランクトンなどの死骸(殻や骨格)が長い時間をかけて沈澱して固まった岩石。
いわば、神戸岩はかつての無数の生命の痕跡の集合体なのです。
 


↑プランクトン(放散虫)の微化石
 
プランクトンでできていると言っても、この場所が当時は海だった・・・わけではなくて、長い年月をかけて、今の太平洋の沖の海底でできた岩石が、プレートの移動によって徐々に日本に近づき、日本海溝で地下に潜り込むときにその上に乗っていた岩石がこすり取られるように日本列島に押し付けられて、今ここにあるわけです。
この場所で山や谷を作っている岩石が、気の遠くなるほどの年月をかけて作られてここに辿り着いた大地のドラマを想像すると、自然の雄大さにため息が出ますね。
 
そして、この神戸岩の峡谷を神々の通り道と考えた昔の人たちの想像力もすごいですね。
檜原村の自然には、こういった地球レベルの時間の流れと、そこに住む人たちの歴史の時間の流れとによって、さまざまな物語が折り込まれていて、それが魅力のひとつです。